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映画『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』を観てきました。

 遅ればせながら映画『コード・ブルー』を観てきました。ドラマシリーズは昨年2017年夏の3rdシーズンから見始めた新参者ですが、再放送で2008年の1stシーズン、2009年のSP、2010年の2ndシーズンすべて拝見し、2018年に放送されたSPとスピンオフも拝見し、万全の状態で映画館に行ってきました。

 以前、映画館ではなかなか泣けないというお話をしましたが、今回はめちゃくちゃ泣きました。ドラマからよく泣いていたのですが、映画版でももちろん泣くことになってしまいました。公開から随分と時間も経っているので、ネタバレ全開で感想を書いておきます。

 映画版ということでスケールアップはしているものの、根本としてはドラマの時とさして変わらない等身大の姿が描かれているなという印象でした。災害現場での救命の様子はもちろん、彼らの人間ドラマ、彼らの成長もしっかりと描かれていて、灰谷(成田凌)がヘリに乗れるようになっていたり、緋山(戸田恵梨香)と緒方(丸山智己)の恋模様や雪村(馬場ふみか)の親との確執など、3rdシーズンの最終回で見た彼らのその後というのを見られて良かったと思います。面白かったです。

 藍沢(山下智久)が倒れた時はハラハラしました。『コード・ブルー』はどうもメインキャスト自身を危険にさらすのがお好きなようで(ドラマとしては面白くなるので仕方がないとは思いますが)、それでも主人公の藍沢だけは今まで何もなかったのを映画にしてついにやったかと思いました(笑)しかし、それだけではもちろんない。雪村を助けようとして代わりに感電して倒れたというのは、1stシーズンで黒田(柳葉敏郎)が白石(新垣結衣)を庇って怪我を負ったシーンと重なるものがあり、白石は第三者としてその場面に居合わせ藍沢を救いました。黒田の時と決定的に違うのは、藍沢の医師生命を奪うことがなかったこと。白石の成長も見られた気がしました。

 脳死判定を受け臓器提供者となった少年の両親に対して橘(椎名桔平)が心臓移植を受けた息子の優輔(歸山竜成)を連れてきて心臓の音を聞かせるシーンもグッときました。彼が元気に過ごしているのを見られたことも良かったですし、橘の優しさや受け止めている優輔の強さなど、すべてに心揺さぶられました。

 でも一番良かったの藤川(浅利陽介)と冴島(比嘉愛未)の結婚式でしょうか。非協力的な冴島と浮かれてる藤川の対比は相変わらずという感じで面白くて可愛いです。冴島が余命幾ばくもない患者のために結婚式を譲ることを決めたのも冴島らしいなと思いました。(このシーン、仕事以外では冴島が白石と緋山に対してタメ口で話すのも好きです)。それがあったからこそ、最後の院内サプライズ結婚式は素敵でした。冴島のウエディングドレス姿は本当に綺麗でした。キスコールに対して、キスシーンを映すのではなく、藤川が背伸びする足元だけを映すというのも粋というか、彼ららしさが演出されていて、とてもいいシーンだなと思いました。好きです。

 最後に田所(児玉清)から藤川と冴島への絵葉書が読まれるシーンは完全に涙腺崩壊です。3rdシーズンでは触れられもしなかった(仕方のないことですが)田所の話を葉書という形で登場させ、また離島で医療活動をしているというその後を描いてくれたのは本当に嬉しかったです。その後、あとの3人への手紙も登場して、田所が『コード・ブルー』という作品の中で生きていることが嬉しかったです。

 欲を言えば、三井(りょう)とか黒田とかにも出て欲しかったなあ。3rdシーズンで1話にしか登場しなかった梶(寺島進)とか、そもそも登場しなかった森本(勝村政信)や轟木(遊井亮子)とかも。色々な事情があるのでしょうが、彼らが今どうしているのかも気になりますね。

 エンドロールに流れた、藤川と冴島へのお祝いのビデオメッセージも面白かったです。白石がしゃべっている後ろで、詰めたダンボール箱の底が開いてため息をついている緋山とか、ノリノリで楽しそうな横峯(新木優子)とか、あわあわして携帯落とす灰谷とか、電話に出ちゃう名取(有岡大貴)とか、彼ららしさ満載で良かったです。

 良い劇場版でした。ドラマはドラマとしても完結しているし、映画はその後を描きながらも映画として1つの物語になっている。面白かったです。