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映画『彼女がその名を知らない鳥たち』感想

 

 ※いつもより感想なぐり書きです

 映画館で見ることができずにずっと観たいなと思っていたのが、DVDになったのでやっと見ることができました。そして率直な感想は、変な映画だなということ。なんか気持ち悪いなと思ってしまった。内容も映像も。天井から砂が柱になって降り注いだり、突然回想に変わったり(十和子(蒼井優)と黒崎(竹野内豊)との電話や、陣治(阿部サダヲ)が飛び降りたあと)、不思議な映像だなと思いつつ、処理が追いつかなくて気持ち悪いになってしまいました。あとこれは別に気持ち悪いとは思いませんでしたが、さすがR指定だなと言うような凄い映像。蒼井さん凄いなと思いました。やってあげるだけの陣治も凄いですが。

 それにしても内容はなんともすっきりしない。まさに共感度0%。まず十和子にイライラ。陣治も普通に考えたら気持ち悪いですよね。水島(松坂桃李)も黒崎も優しい顔して最低。ふたりとも結局騙してたってことですよね。水島が十和子に訴えてたのも、玩具は本当に陣治がやったとして、書類は水島の嘘だったんですよね。なんか所々理解しきれてないところがあって、陣治が服洗ってたのは本当に殴られただけだったんですよね、きっと。ずっと陣治が怪しい雰囲気だったから、誰か殺したのかなとか思ってしまいました。しかし、最後はどんでん返しで黒崎が行方不明になった原因は十和子だったというのには驚きました。そこで陣治の行動すべて(「黒崎だけは絶対にない」「恨まれるなら本望」のような言動)に辻褄が合って、また感動。最後二人が寄り添って話してるのは、内容はとんでもないですが、やっと陣治の思いが報われた、ふたりが真に結ばれたと思うととても嬉しくて、ここまで最悪な展開だったのになんだか幸福感に包まれていました。それなのに最後、陣治が飛び降りるとは何事。どえらい展開。「子供生む」っていう言葉に十和子がずっと反応していて、妊娠できないとかしたくないとかあるのかなと思っていましたが、最後の伏線以外の意味はなかったのかな。生まれ変わって十和子の腹の中に行くという陣治もよく分からないけど、陣治が深く深く十和子のことを愛していて、最後には十和子もそれに気がついて、きっと十和子も陣治を愛していたんだということが分かったので、とにかくは良かったかなと思います。

 最後まで改めて考えてみてもやっぱり気持ち悪い映画だなと思うのですが、決して面白くなかったわけではなく、むしろ良かったです。