それを嫌いになれないから

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売れるってなんだ

 芸能界で売れるとは一体なんなのでしょうか。「今人気の」とか「大ブレイク中の」とかいろんな謳い文句でメディアに引っ張りだこな芸能人がいつでも誰かしらいる訳ですが、何をもってして「人気」だとか「ブレイクした」とか言うのでしょうか。長年ジャニーズを応援していると、こういうことをよく考えます。ジャニーズだけじゃない。俳優も歌手も芸人も、売れるって何なのでしょう。

 基準は、世間の目なのかなとは思うのです。世間の目にどれだけ触れるかということ。ただ、「たくさんの人の目に触れる」=「売れる」であることは間違いないと思うのですが、鶏と卵の論争のように、売れるからたくさんの人の目に触れるのか、たくさんの人の目に触れるから売れるのか、どちらが先なのか分かりません。だから、なぜ売れるのかも、凡人にはよく分かりません。

 この鶏と卵の論争を考え始めるとドツボにはまりますが、要は人の目に触れれば売れるし、売れれば人の目に触れるという訳です。そして私が出した結論としては、多くの場合が人の目に触れることが先にあるのかなと思いました。

 例えば、人の人気ではありませんが、関ジャニ∞の『前向きスクリーム』という曲。売上枚数は確かに多いですが、発売形態は3種類、うちの1つは期間生産限定。おそらくそんな理由も少なからず影響しての売上記録だと思われます。それを考慮してかせずか、発売された2015年は出演する音楽番組のほぼ全てでこの曲を歌い倒しました。紅白もこれでした。年が明けても歌っていたし、2017年も思い出したように夏の音楽番組で歌っていました。それだけ歌う機会が多ければ、もちろんファン以外の人の目にも付きます。聞く機会が多ければそれだけ知名度も上がります。その証拠に、この曲はファン以外の人も歌えるし、運動会や体育祭などのダンスに取り入れられていることも多々ありました。つまり耳にする機会が多かったからこそ知名度が上がったのではないかと思います。

 星野源さんって、私の記憶では『SUN』をリリースで急に現れたと思います。この2015年にこの曲で紅白歌合戦初出場を果たしたので、これが星野さんブレイクのきっかけであることは確かだと思います。その『SUN』を歌う星野さんを、テレビでめちゃくちゃ見た記憶があります。そのきっかけが、この年、このリリースから、音楽業における所属事務所をアミューズに移籍したことだとする見解があります。アミューズといえば、大手の芸能事務所です。星野さんとして初の連ドラ主題歌ということもあり、売り出すために歌番組でどんどん歌った、その機会を与えたのがアミューズだと思われます。露出が増え、星野さんを知る人も増え、1年間大晦日まで『SUN』を聞くことになった。今や『SUN』も星野源さんも、知らない人はそういません。

 他にも、世界中で話題になったPPAP。それをプロデュースした古坂大魔王さん自身がおっしゃっていました。PPAPの動画をインターネットに上げた時、知り合いに拡散してくれるよう頼んだのだとか。それが少なからず影響してネット上で流行り、それに海外の某アーティストが反応して一気に広まったようです。まず少しでも多くの人の目に触れるようにしたことが、PPAPが売れたことのひとつの理由だと考えられます。

 誰かがイイネと言って、誰かがイイネと言っているからこれはイイものなのだとまた誰かがイイネと言う。そんな連鎖で、人の目にたくさん触れるように仕向ければ、当たろうが外れようが何かしら話題になります。それが意図したものであっても、そうでなくても、話題になれば、またひと目に触れることが増えて、そこからはもうとんとん拍子。そうやって考えたら、世の中案外単純で、でも単純なのに売れなくて苦しんでる人もいる。売れれば売れたで、その分やっかむ人も増えてアンチとか呼ばれる人も現れて、それはそれで面倒な世界。人気になった理由が「みんながイイネと言っているから」だから、特別素晴らしい才能だとか特別素晴らしい容姿だとかでは必ずしもない。だからこそ余計にアンチの恰好の標的になる。だいたい特別素晴らしい才能や容姿なんて、誰がどう判断するのでしょう。結局そういったものも実際には無いのでは。売れる確固たる理由がないからアンチも生まれるし、そのアンチを真っ向から退治できる武器も売れた本人にはない訳です。だって、何がイイネなのか分からないから。

 何が言いたいのか。まったく考えはまとまっておりません。

 結局、売れるって何なのでしょう。