それを嫌いになれないから

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初めての『If or...Ⅹ』に感動

 先日2月21日、大阪はサンケイホールブリーゼにて、村上信五さんの一人舞台『If or...Ⅹ』を観劇してきました。村上さんが『If or...』を始めて10年目という節目の公演でしたが、私にとっては初めての『If or...』でした。

 実際に観劇してみて、確かにこれはチケットが取れないのも当たり前だと思いました。大変面白かったです。こんなに楽しい舞台が毎年違う内容で上演されるのですから、そりゃ毎年行きたいわけですよね。私も例に漏れず、早速来年もぜひ行きたいと思ってしまいました。

 『If or...Ⅹ』の舞台は瀬戸内海、村上水軍の村上信衛門の物語。戦いに勝利した村上水軍が船上で宴をしていると海が荒れ始め、コクリュウ黒龍?って事だと思うが)とやらに飲み込まれた信衛門が目を覚ましたのは遥か未来の見慣れぬ浜。ハイテク軍に助けてもらいながらも、アナログ軍に捕まり、海を守るためにハイテク軍と戦うことになった信衛門の物語。一応、中国地方の岡山広島あたりの方言を使っているようでしたが、所々関西弁交じりで、それでも時代劇っぽい言葉で話していました。舞台上にいる村上さんは全編信衛門、その他の登場人物はすべて後ろのモニターに映される映像(の村上さん)でした。冒頭村上水軍の戦いの場面は、敵をスポットライトで見立て、一人で殺陣をする村上さんに、これが一人舞台かと感動していましが、映像(の自分)との芝居、しかも、後半、ハイテク軍の大将と戦う場面では、舞台の一番前に薄い幕が下りてきてそこに映した映像で、実際に舞台上にいる信衛門と映像の敵の対立している様子が、まるでCG映像でも見ているかのようにリアル、繰り出した攻撃波なども大迫力で驚きました。

 ドラえもんのタイムマシーンらしき鉄の船(信衛門曰く)やら、某ゲームの釣りやら、YouTube ならぬWhoTubeやら、ハイテク軍の攻撃のWi-Fi(正式名称は欧陽ウィーフィー)やら、パロディだったり、イマドキのネタだったりを織り交ぜていて小ネタの嵐に終始大笑いしていました。某ゲームの釣りのシーンでは、麺づくりやチョコモナカジャンボ、ハイチュウ、おっとっとなどが釣れて、スポンサーへの配慮も忘れない村上さん。平仮名しか読めないという信衛門が「おっとっと」を読めたときは嬉しかったですね(笑)釣りへ向かう道中は自転車で、まさかの客席登場に驚きましたが、そのまま階段を自転車で下ったいったのにはもっと驚きました。被っていたキャップは遠目からでしたが多分広島カープでしたよね(笑)下った先で、持たせてくれた食糧「ばうむくうへん」を客席で食べ「しっとり」という言葉を初めて使った信衛門には笑いました。信衛門を助けてくれたハイテク軍の女の子はもちろん村上さんの女装なわけですが、可愛いのか気持ち悪いのかよく分からない複雑な感情に見舞われました。WhoTuberとして自撮りしてるのは可愛かったかな。

 しかし、どの場面も面白くて最高でしたが、一番のお気に入りは、村上水軍勝利の歌ですね。アナログ軍に捕まり尋問されているとき、好きな歌を尋ねられ、さらに歌えと言われ、信衛門が歌った歌とは『LOVE&KING』の替え歌。物語の冒頭でパピプペポを連呼する歌が流れているような気がしていたのですが、メロディーが違うし、まさかなと思っていたら、これでした。替え歌なのですが、冒頭「海は広いな大きいな 空は青いなでっかいな」はオリジナルのままで、そのままなのに物語にぴったりハマっていることに笑ってしまいました。「瀬戸内海を股にかけてる(七つの海を股にかけてway)」「そんな俺の名前はね 信衛門(そんな俺のNameはね I'm KING)」「やったんで 漕げ漕げ(Love&Peace To be To be) 勝ったんで 漕げ漕げ(Laugh&King To be To be)」などと、所々物語に寄せたり、英語やカタカナを廃したりして見事な替え歌でした。極めつけはサビの最後、「いち、に、さん、よん、ご、ろく、なな、はち」と叫ぶ部分を「ひ、ふ、み、よ、いつ、む、なな、や」と替え歌。まじで大笑いしました。未だに脳内で信衛門が叫んでいます(笑)

  ハイテク軍とアナログ軍との戦いの後、エピローグのような映像が流れるのですが、この時に流れているピアノ曲がめちゃめちゃかっこよかったです。あれは、何の曲だったんでしょうか。そのあと、村上水軍の物語の最後「完」の文字が出たときは『戦場のメリークリスマス』が流れていたので、既存の曲なのか。もしかして、舞台用に作られた曲なのか。クレジットに映像音楽協力としてピアニストの清塚信也さんの名前があったので演奏は清塚さんなのでしょうか。清塚さんが作曲した可能性もありますよね。なんにしても、村上さん贅沢ですね。

 1時間弱で村上水軍の物語は終了。メイキング映像が流れた後にチャイムが鳴って、噂の大人気コーナー教師シリーズが始まりました。今回は紙相撲の素材をグループごとに例えていきます。その前に、先日デビューが決まったKing&Princeのために急遽作ったという6体の紙相撲が登場しました。村上さん曰く「どうしたらいいのか分からないからとりあえず回してみた」ということでメリーゴーランドのように回転していて面白かったです。

 本題。まずV6は和紙。その理由は、岡田准一さんの出演作品だそうで「永遠の?」「ゼロ」「軍師?」「官兵衛」「関ケ?」「原」というコール&レスポンスが展開されましたが、村上さんも客席もめちゃくちゃゆるかったです。それから井ノ原快彦さんの顔が純日本人だからというのにも笑いました。続いてSexy Zoneはもちろん薔薇。理由は言うまでもないですが、『24時間テレビ』のこととと『ぐるナイ』のゴチレギュラーになった中島健人さんへの妬みは先輩とは思えませんね(笑)。次のTOKIOは言うまでもなく木、そしてKinki Kidsはデビュー曲からとってガラス、と頬を緩める間もなく素早く進みます。

 続いて嵐は、もはや揺ぎないということで無敵の超合金。ここ意味わからない(笑)NEWSはnews paper=新聞。小山慶一郎さんはキャスターですし、加藤シゲアキさんは本書いてるし、あとは手越祐也さんがスポーツ紙の一面を賑わせてくれるから、ということらしくて相変わらずの手越さん弄りにニヤけました。お待ちかね関ジャニ∞は村上さんご自身にかなり特化してお金。しかし、お札の肖像画は、錦戸亮さん出演の大河ドラマ『西郷どん』にかけて西郷隆盛という気遣い。村上さん優しいですね。年明けに復活が発表されたKAT-TUNは亀。この辺りからもはや素材でもなんでもないですよね。「(亀梨和也さんの愛称の)かめ⤵ではなく、(関西弁のイントネーションで)かめ⤴」だそうで「かめ⤴」と連呼する村上さんが面白かったです。

 Hey!Say!JUMPはJUMPからバネ。彼らももうデビューして10年、最年長の薮宏太さんが28歳で驚いたという村上さん。「一番下はちんねん(知念侑李)?22くらい?」という村上さんに客席が「24」と答えると「24⁉」と驚いたご様子。この事実がどうにも受け入れられないようで、ずっとぶつぶつ言っておられて面白かったです。残り3グループはホワイトボードに一気に張られパパっと。ジャニーズWESTはすでにペラ紙と書かれていて、しかも本物のペラ紙が貼りつけられて風に揺られてペラペラとなびいているのが最高でした。Kis-My-Ft2はローラスケート、A.B.C-Zは蛙ってなんだかもう訳が分からない。

 これで終わりかなと思ったら、ちゃんと紙相撲も見せてくれるそうで、1戦目は関ジャニ∞対NEWS。負けられないと村上さんの気合の入りようは尋常じゃありません(笑)金と新聞の力士にちゃんと塩までふらせて、自分も土俵入りのモノマネして、すでに笑いが絶えませんが、対決は白熱。そして勝者は関ジャニ∞。村上さんも大喜びでしたが、何より客席がめちゃくちゃ盛り上がりました。新聞力士が倒れた瞬間、観客の手がみんな上に上がって大拍手。すごい一体感でした。2戦目は嵐対Hey!Say!JUMP。2戦目以降は塩省略で村上さんが雑にふってたのに笑いました。超合金のピカピカ力士に対して足がバネでグラグラの力士はめちゃくちゃおかしかったです。勝敗は目に見えたようなもので勝者は嵐でしたが、バネも粘っていて意外でした。最終戦ジャニーズWESTSexy Zone。村上さんのSexy Zone贔屓が半端なく、ペラ紙のくせに意外と強いジャニーズWESTが勝ちそうになると度々止めて、Sexy Zoneの話を聞いているのが可笑しくて可笑しくて。村上さんの力もあって見事Sexy Zoneの勝利し、村上さんの喜びようも半端ない(笑)それなのに「不正、八百長一切なく」という村上さんに爆笑。最後にタッキー&翼のパネルを出して「休場」という締めに、優しさを感じて終わりました。

 フリートークは、この時期に必ず村上さんに付いて大阪に一緒に来るという新人マネージャーのその名も「大阪研修」についてでした。新人マネージャーの失敗談を面白おかしく語る村上さんは、自分も大笑いしながら話していましたが、愛の鞭というか、こうしてネタにしているのも、優しさなのかなと思いました。

 噂には、例年より公演時間が短いとのことでしたが、結局1時間半は越えていたように思います。チケット代も驚くほど安いですし、何より最高に楽しい時間を過ごせてとても満足でした。毎年内容が違うというのが罪ですよね。パンフレットを買いましたが、過去の公演の写真や概要が載っていて、できることなら鉄の船に乗って過去に遡りたい気持ちになりました。チケットは激戦なので、今年は本当に奇跡だったと思いますが、機会があれば、来年もぜひ見に来たいです。その前に上演されるかどうかですが、きっと村上さんなら続けてくださることを願って。

売れるってなんだ

 芸能界で売れるとは一体なんなのでしょうか。「今人気の」とか「大ブレイク中の」とかいろんな謳い文句でメディアに引っ張りだこな芸能人がいつでも誰かしらいる訳ですが、何をもってして「人気」だとか「ブレイクした」とか言うのでしょうか。長年ジャニーズを応援していると、こういうことをよく考えます。ジャニーズだけじゃない。俳優も歌手も芸人も、売れるって何なのでしょう。

 基準は、世間の目なのかなとは思うのです。世間の目にどれだけ触れるかということ。ただ、「たくさんの人の目に触れる」=「売れる」であることは間違いないと思うのですが、鶏と卵の論争のように、売れるからたくさんの人の目に触れるのか、たくさんの人の目に触れるから売れるのか、どちらが先なのか分かりません。だから、なぜ売れるのかも、凡人にはよく分かりません。

 この鶏と卵の論争を考え始めるとドツボにはまりますが、要は人の目に触れれば売れるし、売れれば人の目に触れるという訳です。そして私が出した結論としては、多くの場合が人の目に触れることが先にあるのかなと思いました。

 例えば、人の人気ではありませんが、関ジャニ∞の『前向きスクリーム』という曲。売上枚数は確かに多いですが、発売形態は3種類、うちの1つは期間生産限定。おそらくそんな理由も少なからず影響しての売上記録だと思われます。それを考慮してかせずか、発売された2015年は出演する音楽番組のほぼ全てでこの曲を歌い倒しました。紅白もこれでした。年が明けても歌っていたし、2017年も思い出したように夏の音楽番組で歌っていました。それだけ歌う機会が多ければ、もちろんファン以外の人の目にも付きます。聞く機会が多ければそれだけ知名度も上がります。その証拠に、この曲はファン以外の人も歌えるし、運動会や体育祭などのダンスに取り入れられていることも多々ありました。つまり耳にする機会が多かったからこそ知名度が上がったのではないかと思います。

 星野源さんって、私の記憶では『SUN』をリリースで急に現れたと思います。この2015年にこの曲で紅白歌合戦初出場を果たしたので、これが星野さんブレイクのきっかけであることは確かだと思います。その『SUN』を歌う星野さんを、テレビでめちゃくちゃ見た記憶があります。そのきっかけが、この年、このリリースから、音楽業における所属事務所をアミューズに移籍したことだとする見解があります。アミューズといえば、大手の芸能事務所です。星野さんとして初の連ドラ主題歌ということもあり、売り出すために歌番組でどんどん歌った、その機会を与えたのがアミューズだと思われます。露出が増え、星野さんを知る人も増え、1年間大晦日まで『SUN』を聞くことになった。今や『SUN』も星野源さんも、知らない人はそういません。

 他にも、世界中で話題になったPPAP。それをプロデュースした小坂大魔王さん自身がおっしゃっていました。PPAPの動画をインターネットに上げた時、知り合いに拡散してくれるよう頼んだのだとか。それが少なからず影響してネット上で流行り、それに海外の某アーティストが反応して一気に広まったようです。まず少しでも多くの人の目に触れるようにしたことが、PPAPが売れたことのひとつの理由だと考えられます。

 誰かがイイネと言って、誰かがイイネと言っているからこれはイイものなのだとまた誰かがイイネと言う。そんな連鎖で、人の目にたくさん触れるように仕向ければ、当たろうが外れようが何かしら話題になります。それが意図したものであっても、そうでなくても、話題になれば、またひと目に触れることが増えて、そこからはもうとんとん拍子。そうやって考えたら、世の中案外単純で、でも単純なのに売れなくて苦しんでる人もいる。売れれば売れたで、その分やっかむ人も増えてアンチとか呼ばれる人も現れて、それはそれで面倒な世界。人気になった理由が、みんながイイネと言っているからだから、特別素晴らしい才能だとか特別素晴らしい容姿だとかではないから、余計にアンチの恰好の標的になる。だいたい特別素晴らしい才能や容姿なんて、誰がどう判断するんでしょう。結局そういったものも実際には無いのでは。売れる確固たる理由がないからアンチも生まれるし、そのアンチを真っ向から退治できる武器も売れた本人にはない訳です。だって、何がイイネなのか分からないから。

 何が言いたいのか。まったく考えはまとまっておりません。

 結局、売れるって何なのでしょう。

高橋優ライブツアー『ROAD MOVIE』@なら100年会館

 2018年1月28日なら100年会館で開催された高橋優さんのライブツアー『ROAD MOVIE』に参加してきました。今年最初のライブ参加に加え、初めての優さんのライブでした。

 優さんのライブを観に行くのは初めてということで、その雰囲気やノリ方など分からないことが多く、楽しみな気持ちとともに、少しの不安を抱えて会場に入りました。いざ、席に着くとびっくり。まさかまさかの最後列。これまで何度かライブや舞台には足を運んできましたが、こんな席は初めてでした。お隣さんは物静かな方で、さてこれは盛り上がれるのか、不安が少し増えた中でライブが始まりました。

 始まってしまえば、これまでの不安はどこへやら、1曲目から手を上げ飛んで全力で叫んでいました。最後列で唯一問題だったのは、周りの声があまり聞こえないということ。なんだか一人で叫んでいるような気がして、逆に会場全員で歌っているのに気づかないこともありましたが、それも段々と気にならなくなり、ひとり叫びまくっていました。

 初めて聞いた優さんの生歌は素晴らしかったです。優しい曲では繊細に、明るくアップテンポな楽曲では楽しく時にふざけて、激しいロックナンバーでは訴えかけるように力強い歌声で、その全てに笑ったり泣いたりして、とても感動しました。

 特に『BLUE』は印象的でした。路上ライブをしていた頃の当時のアレンジそのままらしい、ギター1本の弾き語り。ステージ上も優さん一人でピンスポットに照らされて、会場に響き渡る優さんの力強い歌とギターの音色に鳥肌が立ちました。その瞬間だけ空気がガラッと変わったのが感じられ、静かに聴き入ってしまいました。

 セットリストは知っている曲ばかりで、大好きな曲ばかりで、生で聞くことができて本当に嬉しかったです。『泣ぐ子はいねが』ってあんなに楽しいんですね。みんなで歌ったり叫んだり、楽しくて仕方ありませんでした。大好きな『BE RIGHT』も一緒に歌えて楽しかったです。

 優さん曰く、今回の奈良公演は良い盛り上がりだったらしく、確かに元気なお客さんが多かったのは分かりました。それにみんなで笑って、会場の一体感は素晴らしかったです。

 同じ空間で、優さんやバンドメンバーやお客さんが一体となって作り上げた空気感はとても暖かく、その一員になれたことが本当に嬉しかったです。初めての優さんのライブで、未体験の席で感じたこの経験は、多分一生忘れないと思います。

 高橋優さん最高の時間をありがとうございました!!